公証人制度とは
離婚協議や債務弁済の際に登場する公正証書は、法的な権利を確実に執行してもらうための必要書類です。通常は公証役場にて作成します。こちらでは公証人や公証役場など、公証人制度についてご紹介します。
【公証人とは】
公証人の行う仕事は、法的な手続・証明書を公正証書作成依頼者など当事者の依頼に基づき、公的に有効な証拠であると証明することです。公証人の資格要件として、検事・裁判官・弁護士・司法書士を長年経験してきた法務のプロであることが条件となります。検察官・公証人特別任用等審査会により年一回任命され、全国各地の公証役場に常駐しています。
【公証役場の仕事】
公証役場で行われる仕事は次のようなものがあります。
- 1.公正証書の作成、また、公正証書の存在を証明する。
- 2.「手形・小切手の引受又は支払い拒絶証書」を作成する
- 3.私署証書の認証をする。例えば、遺言書を公正証書として認証する役割です。
- 4.株式会社・有限会社等を起業する際に必要書類となる定款の認証
- 5.確定日附の押捺により、押捺当日当該私署証書の存在を証明するなどの行為で公正証書を作成する。
【都内の公証役場】
任意後見契約や死因贈与契約際に必要書類を公証してくれる公証役場は、全国におよそ300箇所あります。最北端は北海道名寄市、最南端は沖縄県那覇市です。小笠原諸島などの離島にも定期的に弁護士や司法書士、土地家屋調査士、税理士と共に派遣するサービスがあるようです。東京の公証役場は文京(文京区)、新宿・高田馬場・新宿御苑前(新宿区)、池袋・大塚(豊島区)、上野・浅草(台東区)、錦糸町・向島(墨田区)、霞ヶ関・神田・丸の内・麹町(千代田区)など40箇所以上にあります。都内のほとんどの公証役場で必要書類をオンラインでやり取りできる電子公証サービスに対応しています。
家族の人生を左右する可能性がある遺産分割や離婚協議はスムーズに進めたいものです。公正証書や公証人制度はそれをサポートするサービスなので、ぜひ賢くご活用ください。