穴のネズミ。
世間を揺るがす、国有地売却をめぐる決裁文書改竄問題…
『公的な文書』への信頼を損なったという点で、
公文書を扱う我々行政書士にとって、足元が崩れるような事態です。
『改竄』とは、文字などの字句を直すことです。
文書や記録などの全部又は一部が、故意もしくは過失により変更されること…
悪意がなくとも、パソコンの誤入力や操作ミス等によるものも含まれます。
この改竄の『竄』は、『穴』+『鼠』…勝手に書き換えるだけではなく、
『隠れる』や『逃れる』という意味もある漢字です。
穴に潜ったネズミのイメージにピッタリですよね。
どんな人にもミスは必ずありますから、故意ではないものまで『改竄』というのは、
一般的な感覚としては、ちょっと厳しいかなぁ…とも思いますが、
こと公文書に関しては、『証拠』や『社会的信頼性』という強い力を持つ分、
『穴の鼠』を見逃すと、社会制度の根底が覆ってしまう恐れがある…
鼠は一匹とは限りませんし、一匹逃すと鼠算式に増えるかもしれません。
国や役所ぐるみで改竄されてしまうと、末端がどんなに頑張っても、
公文書への信頼を取り戻すのは、至難の業…
公正証書がネズミに喰われる可能性も、なきにしもあらず…?