愛の夢。
先週・先々週に引き続き、今日も『愛』のお話です。
1811年10月22日は、『ピアノの魔術師』ことフランツ・リストの誕生日です。
リストは超絶技巧の持主と言われていますが、
彼の曲を聞く度に、「本当に一人で弾いているの!?」と思ってしまいます。
リストの曲の中で、一度は聞いたことがありそうなのが、夜想曲『愛の夢』…
タイトル通りに、ため息が出そうな程ロマンチックな曲調なのですが、
(そして、愛し合う二人で弾いているような…とんでもない技巧です。)
この曲に歌詞が付けられていることを、つい最近知りました。
元はドイツの詩人フライリヒラートの詩『おお、愛しうる限り愛せ』…
詩のタイトルも実にロマンチック~♪と悦に浸っていたんですが、
詩を読んでみて、想像とかなり違って驚きました。
『言葉には気をつけよ 悪い言葉はすぐに口をすべる
「ああ、誤解です!」と嘆いても 彼の者は悲しみ立ち去りゆく』
耳が痛いといいますか…離婚相談を受ける法律家としては、
愛の『現実』を語る曲のタイトルが、愛の『夢』であることに、
ロマンとは程遠い『ため息』が出そうになりました。
(…この曲も、一人分のため息とは到底思えませんが。)